緊迫した受注処理「昼休憩も取れず、入力ミスも許されない」—売上が上がるほど現場が疲弊するジレンマを解消。コーヨー化成(静岡県)

静岡県に本社を構え、自動車や家電向けの「樹脂製品事業」と、ウエットティッシュや化粧品シートなどを扱う「ウエット製品事業」の2軸で展開する株式会社コーヨー化成様。
特にBtoC向けのウエット製品事業では、ドラッグストアやスーパーマーケットからのFAX注文や手書きの発注書が多く、受注処理業務の負担が限界に達していました。 今回は、ユーザックシステムの受注AIエージェント「Knowfa(ノウファ)」を導入し、複雑な受注業務の自動化に成功された背景と、その具体的な成果について、プロジェクトを主導された池田様(管理業務部門 / 販売管理DX担当) 、渡辺様(管理業務部門 / 販売管理責任者)にお話を伺いました。

目次



貴社紹介と、特長について教えてください。

渡辺様: 弊社は大きく分けて2つの全く異なる事業を展開している製造メーカーです。
一つは「樹脂製品事業」で、自動車部品や家電製品などのプラスチック製品を製造しています。もう一つは「ウエット製品事業」で、除菌シートやメイク落とし、汗拭きシートなどの化粧品シートを製造しています。

元々はプラスチック部品の製造から始まりましたが、約50年前に「プラスチック容器の中にウェットティッシュを入れて販売できないか」という発想からウエット製品事業が生まれました。現在は、工場拠点は分かれていますが、物流や間接部門でお互いの強みを活かせるよう連携を強化しています。

池田様: 今回、私たちが「Knowfa」を導入したのは、この「ウエット製品事業」の受注業務です。 樹脂事業の方はBtoBの自動車関連がメインで、注文データはCSVなどで届くため、基幹システムへの取り込みもスムーズでした。
しかし、ウエット製品はBtoCに近い業態で、ドラッグストア様やホームセンター様、スーパーマーケット様など多岐にわたるお取引先から注文が入ります。 お取引先によってはWeb発注もありますが、依然としてFAXやフォーマットが定まっていない注文書も多く、これまではその全てを手入力で処理していたというのが実情でした。

お二方の自己紹介と、入社歴や所属部署での役割などについて教えてください。

渡辺様: 私は2011年に入社しました。当初からウエット事業の受注業務や出荷業務、請求から入金確認までの一連の流れを担当してきました。 入社当時は1〜2名で行っていた業務ですが、ありがたいことに受注量が増え、現在は3〜4名体制で対応しています。現在はプレイヤーとしての業務だけでなく、管理業務部門の責任者として、販売管理・製造管理のマネジメントを行っています。

池田様: 私は2018年に中途採用で入社しました。元々はウエット製品の営業を担当していましたが、その後、生産管理システムの運用管理などを任されるようになりました。 販売管理のDX化を担当するようになったのは約1年前からです。社内のDX案件をいくつか抱える中で、販売管理部門の業務改善プロジェクトを兼務する形で携わっています。

御社の組織・部署のDX/AI活用推進の取り組み状況について教えてください。

池田様: 現状、全社的にAI活用が進んでいるかと言うと、まだこれからという段階です。各部門で検討はしているものの、目に見える形でAI導入が動いているのは、今回私たちが取り組んだ販売管理の受注業務自動化がメインになります。 ただ、経営層からは「業務の自動化やAI活用を前提とした体制構築が必要だ」という方針が出ており、今回のプロジェクトはその先駆けという位置づけでもあります。

DX/AI活用を推進するきっかけを教えてください。

池田様: きっかけは「現場からの悲鳴・・」と「トップダウンの方針」の両方ですね。 現場では、アナログな手入力作業による負担が限界に来ており、「今の体制では回らない」という混乱が生じていました。
同時に、経営陣からもトップダウンでDX推進の指示があり、私が販売管理部門に配属されたタイミングとも重なって、本格的に動き出すことになりました。

渡辺様: また、これまで長年受注業務を支えてくれていた担当者が産休に入ることになり、人員体制が変わるというタイミングでもありました。 新しい人が入っても、ベテランと同じスピードや精度で処理をするのは難しいです。
ですので、処理にはある程度人の判断が必要でした。
属人化していた業務をAIで標準化し、誰でも滞りなく業務ができるようにしたいという思いも強かったですね。

導入の背景について教えてください。

渡辺様: ウエット製品、特に汗拭きシートなどの季節商品は、春先からお盆にかけて繁忙期を迎えます。 1月、2月頃から問屋様への納品が始まり、ゴールデンウィーク前にはピークを迎えます。この期間は毎日が時間との戦いです!

ドラッグストア様やスーパーマーケット様からの注文は全国から入りますが、注文書のフォーマットはバラバラ。FAXや手書きの注文書も多く残っています。 これらを毎日、人間の目で確認して基幹システムに手入力していたため、入力作業の負荷が非常に高くなっていました。

導入前に抱えていた課題について教えてください。

渡辺様: 一番の課題は「二重入力」による非効率と「時間制限」でした。 当日出荷を行うためには、お昼の12時までに運送会社や委託倉庫へ出荷データを送る必要があります。 しかし、受注量が多すぎて午前中に入力が終わらず、お昼休憩も取れずに13時、14時まで入力作業を続けることが常態化していました。結果として当日出荷に間に合わず、残荷(積み残し)が発生したり、お客様への納期回答が遅れたりするトラブルもありました。

池田様: さらに業務フロー上の大きな問題として、「出荷用データ」と「請求用データ」を二度入力しなければならないという事情がありました。 運送会社に送る出荷指示データは、納品先ごとの住所や条件に合わせて作成する必要があります。

一方で、社内の基幹システム(請求用)には、得意先ごとの口座管理ルール(PB商品とそれ以外で口座が分かれるなど)に従って入力し直す必要がありました。 そのため、一度入力して出荷データを送った後、そのデータを削除して、再度基幹システム用に正しい伝票形式で入力し直すという、非常に無駄な「二重処理」が発生していたのです。

渡辺様: また、ミスが許されないため、必ず2名体制でダブルチェックを行っていました。これも工数を圧迫する要因でした。 ベテラン担当者でないと「どのお客様の、どの口座で処理すべきか」という判断が難しく、業務が完全に属人化していた点も大きなリスクでした。

サービスを知ったきっかけを教えてください。

池田様: 昨年、展示会でユーザックシステムさんのブースに立ち寄ったのが最初の出会いです。 その時は正直、まだピンときていませんでした。「OCRで文字を読むことはできるだろうけれど、ウチの複雑な業務ルールまでは対応できないだろう」と思っていたんです。 その後、メールで案内をいただき、改めて話を聞く機会がありました。そこで「文字を読み取るだけでなく、データをまとめたり、条件によって振り分けたりする処理もAIエージェントなら可能だ」という説明を受け、これなら弊社特有の「二重入力」の問題も解決できるかもしれないと感じました。

導入の決め手は何ですか。

池田様: やはり、単なるOCRソフトではなく、「業務プロセスそのものを自動化できる点」です。 先ほどお話しした「出荷データ用に一度入力し、その後基幹システム用にデータを分解して再入力する」という手間を、KnowfaとRPAを組み合わせることで解消できると分かりました。
注文書をAIが読み取り、RPAが出荷データと基幹システム用データの両方を自動生成するフローが構築できれば、二重入力の手間も、入力ミスも、属人化した判断業務もすべて解決できます。これが導入の決定打となりました。

導入の時に苦労した点はありましたか?

池田様: 最初はAIの「教育」に苦労しました。 AIに対する指示(プロンプト)の出し方や、得意先マスタとのマッチング設定など、どうすればAIが正しく判断してくれるのかが分からず、最初は全く違う判定結果が出てしまうこともありました。

「これは本当に使えるようになるのか?」と不安になった時期もありましたが、ユーザックシステムの担当SEである木村さんに毎日メールで相談し、伴走してもらいながら設定を詰めていきました。 特に難易度の高いお客様の注文書から着手して設定を作り込んだので、今ではほとんどの注文書を正確に読めるようになっています。私一人でも設定や修正ができるようになり、AIの思考ロジックも理解できるようになりました。

導入効果について削減できた時間、工数、枚数などがあれば具体的に教えてください。

渡辺様: 現在はまだ繁忙期前ですが、それでも担当者1人あたり毎日約2時間の工数削減ができています。 3名体制で行っていますので、チーム全体では1日6時間近い時間が創出できている計算になります。

池田様: 最大の成果は、「お昼休憩が取れるようになったこと」と「出荷締め切りに間に合うようになったこと」です。 これまでは午前中の入力が終わらず昼食も取れない状況でしたが、今はAIが処理してくれるおかげで、12時の運送会社へのデータ送信に余裕を持って間に合うようになりました。 残業時間も大幅に減り、精神的な余裕が生まれたことが非常に大きいです。

渡辺様: また、Knowfa導入によって「請求書の照合作業」を廃止できました。 これまでは手入力だったため、入力ミスがないかを確認するために、月末に請求書データと入力データの突き合わせ(照合)作業が必要でした。しかし、AIとRPAによる自動入力に切り替えたことで、入力ミス自体がほぼゼロになり、この照合作業自体が不要になったのです。これによる月末業務の短縮効果も大きいです。

導入によって、お客様や社内でいただいた声などがあれば、教えてください。

渡辺様: お客様からは、「指定通りの納期に商品が届くようになった」と信頼をいただけるようになりました。 以前は入力が間に合わず、当日出荷ができずに翌日回し(残荷)になってしまうことがありましたが、今は12時までに確実にデータが送れるため、納期遅延のリスクが激減しました。 社内でも、AI活用は初めての取り組みだったため、「どうやって動いているの?」「本当にAIでできるの?」と他部署から興味を持たれることが増えました。良い事例として社内に共有できています。

「Knowfa」を活用して、取り組みたいことや展望があれば教えてください。

池田様: Knowfaによる注文書の読み取り部分はかなり安定してきました。今後は、その後の処理を担うRPAの活用範囲をさらに広げていきたいと考えています。 まだRPA側でやりたいことはたくさんあるのですが、まずは現在のフローを完全に定着させることが第一ですね。

また、紙での出力を減らす「ペーパーレス化」も進めていきたいですね。今はまだ、現場の慣れの問題で、AIが読み取ったデータも念のため紙に出力して発注番号をメモしたりしていますが、ゆくゆくは完全なデジタル運用に移行し、さらなる効率化を目指したいです。

「Knowfa」に期待することや追加して欲しい機能などがあれば、教えてください。

池田様: 導入時のサポートが非常に手厚かったおかげで、ここまで運用に乗せることができました。カスタマーサクセスチームの木村さんをはじめ、Robo派遣サポートチームの星野さん、野村さんにも修正ポイントを迅速に対応していただき感謝しています。
わからない点がでたらすぐに相談できるのは大変助かっていますし、このインタビューの直前でもプロンプトの指示の作成方法などを詳しく聞いたばかりです!

今後も、私たちが「こういうことはできないか?」と思いついた時に、気軽に相談できるパートナーであってほしいですね。RPAとの連携強化など、まだまだ改善の余地はあると思いますので、引き続き伴走支援をお願いしたいです。

実際の業務フロー自動化のご提案例

[Knowfa導入前]
[Knowfa導入前]
[Knowfa導入後]

【今回のインタビューを振り返って】

 「人が入力し、人が確認する」という従来の業務フローでは、売上が上がるほど現場が疲弊するというジレンマがありました。コーヨー化成様の事例は、AIエージェントを導入することで、単なる省力化だけでなく、「昼休憩が取れる」「納期が守れる」という、働く人と顧客双方にとっての「当たり前の品質」を取り戻した好例と言えます。

「ウチの業務は複雑だから無理だ」と諦めている企業様こそ、Knowfaの無料読み取りテストで、その可能性を試してみてはいかがでしょうか。

Knowfaサービス資料ダウンロード
https://knowfa.jp/doc_request/

無料読み取りテストお申し込み
https://knowfa.jp/inquiry/

株式会社コーヨー化成について

プラスチック製品の成形加工業として1973年4月に静岡市清水区に設立しました。1981年10月、ウェットティッシュ工場を新設し、ウェット事業として商品の企画開発及び製造販売業を確立しました。従業員数127名、静岡市と富士市に跨り3箇所の事業拠点をもって展開しています。創業以来「お客様の喜ぶ顔が見える製品づくり」「地域社会に貢献するものづくり」を経営理念としてきました。ウェット事業では除菌用ウェットシート、汗拭きシートをはじめ不織布加工を中心に手掛け、特に除菌用ウェットシート分野では40年以上の歴史をもちます。創業50年を迎え地域に根差した企業として成長してきました。

代表者:代表取締役 藤井 好己
所在地:静岡県静岡市清水区蒲原神沢387
https://koyo-kasei.co.jp/

ユーザックシステム株式会社について

1971年の創業以来、お客様の業務課題を解決するノウハウとシステムをパッケージ化した「名人シリーズ」を提供しています。RPA、EDI、物流・帳票分野においては、コストパフォーマンスに優れ、短期間で安心して導入でき、基幹システムとの連携も容易なアプリケーションを継続的に開発。近年では、人手不足や働き方改革といった社会課題に対応する中で、特に多くの企業で負担が大きい「受注業務」の自動化に着目。AIエージェントとRPAを組み合わせたソリューション「Knowfa 受注AIエージェント」の開発・提供を進めています。

代表者:代表取締役社長 小ノ島 尚博
所在地:大阪市中央区瓦町1-6-10 JPビル3F
https://www.usknet.com/
Knowfa 受注AIエージェント https://knowfa.jp/

ご相談・お問い合わせ Contact

自社に合う製品が分からない、
導入についての詳細が知りたい等、
まずは、お気軽にご相談ください。